ぎっくり首は、前触れもなく突然起こります。ふと首を傾けたり、捻ったときにおこることもあれば、寝ている間にぎっくり首がおきることもあります。
ぎっくり首になると、痛みは激しいものから軽度の症状までさまざまですが、頭を動かしたときに首に痛みが起きるのが特徴で、痛みが強い場合は首をまったく動かすことができなかったり、痛みのあまり寝返りもできなくなったり、寝てる状態から起き上がることすら困難になることもあります。
痛みが最も強いのは、ぎっくり首をおこした当日です。 翌日には痛みは少しずつやわらぎ、3日目になると首を少しずつ動かせるようになってくることが多いようです。
<「寝違い」と「ぎっくり首」の違いについて>
「寝違い」は大抵の場合、朝起きた時に「首の違和感」を感じます。
朝の準備をしながら、違和感のある首をもんだりしているうちにどんどん痛みが強くなるのが特徴です。
「ぎっくり首」は、特に何もしていないのに突然首に「ギクッ」と強い痛みを感じ、動かそうとすればするほど痛みがどんどん強くなるという特徴があります。
<ぎっくり首の原因>
ぎっくり首とは、首の筋肉の捻挫のようなものです。固くなっていた首の筋肉が衝撃にたえきれず、なにかのきっかけで炎症をおこします。ぎっくり首の大きな原因の一つになるのは、慢性的な肩こりです。首と肩の筋肉は僧帽筋でつながっているため、肩の筋肉が固くなると首にも負担がかかります。
その主な原因は
1.激しい衝撃
車での追突と同じように首に激しい衝撃が加わるとぎっくり首を起こしやすくなります。
人とぶつかったときや転倒したときがそれにあたります。
2.首の疲労
ぎっくり首になりやすいのは「なで肩」の体型の人と言われています。なで肩は頭が前に落ち込み猫背になる「ストレートネック」になりやすく、首に慢性的な疲労がたまります。
この首の疲労にさらに「冷え」や「寝不足」や「姿勢の悪さ」などが加わると「ぎっくり首」が起きやすくなりますので注意しましょう!!
3.運動不足
デスクワークで一日中ジッとしていることが多かったり、普段運動の習慣がない場合、筋肉の緊張と共に血行不良となりぎっくり首が起きやすくなります。
<ぎっくり首の時してはいけない事>
首の骨である頚椎がなにかのきっかけで一瞬だけずれ、圧迫された周辺の筋肉と神経に炎症が生じることで激痛が起こります。
からだを温める入浴は、炎症を逆にひどくしてしまうことがあるため、ぎっくり首になってから3日間ぐらいは、シャワー浴ぐらいにしておきましょう。
<ぎっくり首になってしまったら>
ぎっくり首がおきたら、なるべく安静に過ごすことが大切です。痛みがやわらいできても、ぎっくり首になってから3日間は首をできるだけ動かさないようにするといいでしょう。
同時に氷や湿布で首を冷やすと、回復が早くなります。
1.すぐに冷やす→炎症を鎮めるには患部を冷やすことが一番です。
グキッと強い痛みを感じた時、まずは頭を動かさないように注意しながらすぐに首を冷やしましょう。
冷蔵室にある保冷材(ない場合は冷凍室のもの)、または氷を薄いタオルでくるみ、首に当てます。
「10分ほど当てたら外し2〜3分休みまた10分あてる」を交互に繰り返しましょう。
ずっと保冷剤や氷などは長い時間当て続けると凍傷の危険性がでてしまうので、冷蔵庫で冷やした保冷剤を使用することをおススメします。また横になって休む場合は冷シップを貼り、2〜3時間おきに貼り替えましょう。
2.とにかく動かさない
首が激しく痛むときは「絶対安静」です。
痛くない姿勢で横になりゆっくり安静にすごしてください。
冷やしながら安静を保てば長くて2〜3日で痛みが治まりますが、痛みに耐えながら動き回ったときは完治までかなりの時間を要します。
※数日安静にして首も冷やしているのに痛みが引かない、、ますます痛みが強くなる、、患部が腫れているという場合は、骨折やヘルニアの可能性がありますので、この場合は早めに整形外科などの受診するようにしましょう。
<ぎっくり首の再発を防ぐには>
ぎっくり腰と同じで、ぎっくり首もよく再発します。再発を防ぐには、自分の生活のなかにある原因を探し、それを取り除くことが大切です。肩こりや首こりをなるべく慢性化させないようにすることが大切です。ストレッチや入浴で肩、首、背中の筋肉を就寝前にほぐし、1日のからだの疲れを翌日に持ち越さないようにしましょう。
ストレスをためず、忙しくても睡眠時間だけはしっかり確保するように工夫することも大切です。